年会長挨拶

日本薬物動態学会第32回年会を開催するにあたって

日本薬物動態学会第32回年会
年会長 高野 幹久(広島大学大学院医歯薬保健学研究科 教授)

この度、日本薬物動態学会第32回年会を2017年11月29日(水)から12月1日(金)の3日間、東京都江戸川区のタワーホール船堀において開催させていただくことになりました。

日本薬物動態学会は2016年1月から一般社団法人として生まれ変わりました。これまで同様、サイエンスとしての薬物動態研究をさらに深化・発展させることはもちろん重要でありますが、同時に社団法人として社会に如何に貢献できるかも大切な視点になってきます。本年会では「創薬そして臨床薬物療法を牽引する薬物動態学(JSSX as a leading society for drug development and clinical pharmacotherapy)」をメインテーマとして掲げさせていただきました。JSSXという言葉を使いましたのは、2017年の年会が、学術団体として、そして社団法人として、JSSXという組織が果たすべき役割を科学的な視点から考える機会にもなればと思ったからです。

創薬および臨床薬物療法における薬物動態学の重要性は、将来にわたって変わることはありません。これまで、薬物トランスポーターや薬物代謝酵素など薬物動態や薬物相互作用を規定する主要因に関する研究は、創薬の初期段階から医療現場における医薬品の適正使用に至る幅広い分野で大きく貢献してきました。さらに近年では、薬理遺伝学、薬物毒性学、ファーマコメトリクス、バイオマーカー、in silicoによる動態・薬効予測など、様々な薬物動態関連領域の研究が著しく進展しています。本年会では、これらの研究動向も踏まえ、参加者の皆様に興味を持っていただけるよう幅広い視点から特別講演、シンポジウム等を企画していきたいと思っています。また、本年会が次世代の薬物動態研究を担う若い研究者の皆様にとって、知識や情報の交換に加えて人的交流の場となることを願っています。

本年会が有意義な会となりますように、多くの皆様にご参加いただき、活発で有益な討論を行っていただけることを願って、開催のご挨拶とさせていただきます。